監視をStackdriveで行う。
ログ管理やアラートメール送信って邪魔くさくないですか?ElasticSearchやKibanaなんかで作る今時のログサーバがあると便利だろうけど、小規模サービスにはオーバースペックだし、メールを使わないサービスなのにわざわざメールサーバ用意してアラートメール送信できるようにするのも本末転倒な気がする。単純な送信ロジックだと、似たようなアラートが大量に出るとメールボムになるから、案外気を使うところも多い。
そこでカケラの樹では、Stackdriverを使ってみることに。
導入方法
Railsアプリケーションの場合、最低限Gemfileでstackdriver gemを追加するだけで動作する。設定項目は次のドキュメントを参考に。
googleapis.dev
カケラの樹での変更は以下のコミットのとおり。
gitlab.com
config.google_cloud.logging.log_nameに日本語を入れるとログ収集が行われなくなったので、アルファベットにしておいたほうが良さそう。
できること
他にも色々機能があるが、とりあえず簡単に使えるものをいくつか。
ログ閲覧・検索
GCPのコンソールからLoggingを開くと、ログがブラウザから閲覧できる。検索も可能。
アラート通知
アラートが発生すると通知される。デフォルトではGCPのモバイルアプリへのプッシュ通知が送信される。メールを受信したい場合、コンソール右上の設定を開き、Stackdriver Error Reportingのメールアドレスの項目にチェックを入れる。
類似した例外が複数発生した場合、勝手にまとめてくれる。
デバッグ
画面上から指定した位置での呼び出し履歴を調べたり、変数の値のウォッチが出来る。本番環境で実行中のインスタンスを観察できるのでこれは便利。
ウォッチ式等の副作用でアプリケーションの動作が変わるのを防ぐ仕組みが入っていてかなり厳しいので、誤検知の場合は式全体をGoogle::Cloud::Debugger.allow_mutating_methods!で囲んでやるとよい。