日常ではない映像。

日常で、一番大きな割合を占める映像ソースと言えばテレビ放送で、これのアスペクト比は525のアナログ地上波なら4:3。対して、映画は(少なくとも最近のは)大抵もっと横長で、16:9のハイビジョン放送に近い。
この二つの映像ソースをおおざっぱに比べると、前者は日常、後者は非日常。映画を毎日浴びるほど観てるならいざ知らず、普通はテレビ見る方が多いよね。このことから、4:3の映像よりも16:9の映像の方が非日常感溢れて、ちょっとした高級感というかわくわく感が得られる。
静止画でもこの効果は使える。いきなり16:9で作ってもいいんだけど、キャンバスを4:3で用意してから上下に黒枠を付けて、描画範囲を16:9にする。レターボックス状態。PC上での画像としては、黒枠は無駄データなんだけど、こうやって枠を付けてやることでアスペクト比を少し意識させ、ちょっとした非日常感を出すことが出来るみたい。
ま、要するにレターボックスにするだけでちょっと映画風ってこと。この操作をするだけで印象がぱっと変わるから面白い物です。


ところで、地上波でもデジタル放送は16:9のハイビジョンなわけで。ホントに2011年にアナログ停波されるのかっていうのは置いといて、いずれは切り替わることになる。と、日常風景の映像ソースが16:9になるんだけど、これを見て育つ世代は逆に4:3のアスペクト比を非日常として感じるようになるのかな。
そうなったら、今度は16:9のサイドに黒枠を入れるのが、非日常を演出する一つの手法になるのかも。